ブログ企画『ヲタのしみクリスマス2018』

イルミィブログ合同企画『ヲタのしみクリスマス2018』の特設ブログページです

アイドルと出会った話

おはようございますこんにちはこんばんは、さくと申します。本年も押し詰まってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
この度、『ヲタのしみクリスマス2018( https://adventar.org/calendars/3354 )』の八日目を担当させていただくこととなりました。錚々たる参加者の皆様を見て戦々恐々としておりますが、精一杯務めさせていただきます。

 


一年と少し前、友人がMeseMoa.にハマったことをきっかけに、私はそれまで名前しか知らなかったMeseMoa.について本格的に調べ始めました。

 

私がアイドルにはまったのはMeseMoa.が初めてでした。それまで三次元にハマってこなかったわけではありませんが、こんなに距離が近い沼はなにぶん初めてで、この一年間とても新鮮な思いでオタクをしていました。

 

愛媛県の片隅でひっそりと極貧オタクをしているので現場にも多く行けたわけではありません。それこそこの一年と少しで行けた現場は2018年ツアーの愛媛両部と広島一部のみ、撮影会も愛媛終演後に野崎さんと一枚撮っただけです。私がMeseMoa.を直接見たのはそれだけですが、それだけでもMeseMoa.はあまりに輝かしいグループでした。

 


アイドルは人に憧れられることの多い職業ですが、簡単になれるものではありません。たくさんの人と接して、ときには心無い言葉も浴びせられ、耐えがたい視線にさらされたこともあるでしょう。
しかし、アイドルは「つらい」「苦しい」という感情を一切出さずに、私たちの前で笑ってくれます。私たちに感謝を伝えてくれます。
私たちの前で笑っているアイドルが本当に心から笑っているかなんて、私には分かりません。楽しそうに歌って踊っているアイドルが本当に楽しいと感じているかなんて、私には分かりません。

 

MeseMoa.は後天的アイドルだと言われているのをよく耳にします。もともと彼らはニコニコ動画に投稿していた踊り手で、アイドルに憧れているだけの一般人でした。
つらいことも苦しいこともあったと思います。思うように取れない練習時間、度重なる長距離移動。私ならアイドルなんて諦めて仕事を取ります。
それでも、彼らは笑顔でアイドルを続けました。規模が大きくなっても、彼らはアイドルであり続けることを選びました。

 

私はよく、「なぜ彼らはアイドルになったのだろう?」と考えます。
普通に生きていたらアイドルなんて絶対にやっていなさそうな人たちだなあとも思います。

 

もちろん、なぜ彼らがアイドルになってくれたのかなんて考えたって分かりません。

 

しかし、彼らがアイドルを辞めなかったから、私の2018年がありました。

 

 

 

なにがなんだか分からないままチケットのお譲りツイートを探し、声をかけた人が偶然別界隈の知り合いだったという驚きも挟みつつ、チェキ券の一般販売開始30分前からソワソワしたり、コンビニで訳のわからない機械を操作したりしながら初めてのライブまでの日々を過ごしました。私の2018年の手帳には、印刷されている365日と三か月のなかで6月3日の予定が一番派手に書かれています。

 

迎えた愛媛公演当日、人生で初めて買ったキンブレを振りながら観たMeseMoa.は、スマホで観るより何倍もかっこよくて、輝いていて、ああこれが好きなことを好きな人と全力でしている人達なんだ、と思いました。
YouTubeで何回も聴いたあの曲、噂で聞いて楽しみだったあの曲。そういえばあの日にーちゃんのソロで聴いたことがきっかけでfixsodiaのCDをiTunesで買いました。
ライブ映像と一緒に口ずさみながら練習したコールは、生で観るライブにあまりにも興奮しすぎて何か所か頭から飛びました。
ツアー開始直後から「あれはやばい」と騒がれていたストーリー。もともと二部のみ参加の予定だった私は直前になって二番くんのストーリー観たさに一部のチケットを追加していたのですが、あの判断は大正解でした。一部の二番くんのストーリーも二部の白服さんのストーリーも真に迫る演技で、観ていてこちらまで緊張してしまいました。直前まで「どれだけ上手いと言っても結局は地下アイドル、ここにはあまり期待せずに行こう」と思っていた私は彼らの自然な演技に本当に驚いて、MeseMoa.というアイドルの本気を目の当たりにしました。
終演後のチェキ会では、列に並びながら伝えたいことを復習していました。気が急いて早く並びすぎたせいで並んだ位置は前から三番目か四番目。少し焦りつつもそっと、憧れていた「特典会最後尾」の札を写真に納めました。
事前に「野崎弁当は聞き役」という情報を得ていた私は、少し多いかなと思うくらいの話題を用意して並んでいました。実際に話してみると、用意していた話題を全て話し終えた上にそこから発展させることができ、予想以上に会話できたことにしばらく興奮が収まらなかった記憶があります。ツーショットは不慣れなので無難に可愛いポーズで、あの日からずっと写真フォルダの「お気に入り」に登録しています。

 

ライブ当日も翌日も、たくさんのフォロワーさんとお会いすることができました。当日現場のあれこれを教えてくれた上にご飯まで一緒に行ってくれた人、突然声をかけたにも関わらず笑顔で挨拶してくれた人、翌日の夕方からクレープを食べたりたくさんおしゃべりしたりしてくれた人。今でもライブ中の記憶に続いて今年の思い出ランキング上位にランクインしています。

 


行きたくて行きたくてあまりにも行きたくて一週間細々と駄々をこねていたらとうとう母からお許しが出て渡航が決定した10月14日の広島公演。前日の夜に決定した広島行きはなかなかのハードスケジュールで、しかも次の日は月曜日だから自分の体力を考えると一部しか参加できないどころか一部終了後ダッシュで電車に飛び乗って港へ向かうくらいじゃないと次の日の授業に行けない。可愛さよりも身軽さを重視した服装で船に飛び乗り、夏の西日本豪雨災害による特別ダイヤでの運行だったため事前に調べていた時刻表は一切役に立たず、会場入りもぎりぎりで、それでも片道五時間かけて観に行ったMeseMoa.は相変わらずかっこよくて。オープニングSEに合わせて踊る彼らを観た私は涙を堪えきれませんでした。新曲も既存曲もやっぱり生で観る方が断然輝いていて、愛媛でど忘れしたコールもしっかり叫ぶことができました。そういえば広島公演の数日前に「野崎弁当って色気振り撒きすぎて職質されないか不安」みたいなツイートをしていたのですが、『Turas』で観た野崎弁当はそれはもうさながらスギ花粉のように色気を振りまいていて、未だに鮮明に思い出せるんですよね……。
広島一部のストーリーは、「一番ヤバい」ともっぱら噂になっていたノックソさん。私はツアー開始直後からネタバレを積極的に覗きに行っていた人ですが、全体の流れを事前に把握していてもなお、彼のストーリーはあまりに重くて、心臓がキュッと縮まるような思いでした。二枚目の手紙のくだりで突然開幕した豆しばちゃん劇場では思いがけず彼らの連携を間近で見ることができ、「面白かった」というよりも「良いものを観た」という感想の方が今でも強いです。

 

 

 

目の前で踊っている彼らは、アイドルである以前に、紛れもなく人間です。彼らは感情を持っていて、体力にも明確に限界があり、怪我だってします。
今年の彼らのスケジュールはあまりに過酷で、ツアー終盤にとみたん曰く「ぼろぼろの体」で踊る彼らは、もしかしたらすでに迎えていた限界をごまかしながらステージに立っていたのかもしれません。


白服さんは、「僕たち頑張ったよね」と言いました。
あまりの過密スケジュールをよく思わない人もいたと思います。確かに、売れるために頑張った結果怪我をして、もう二度と踊れない体になってしまっては元も子もありません。
しかし、私は彼らが「これでいい、このスケジュールでやろう」と満足したのなら、それを肯定し信頼し応援しようと思いました。彼らは自分たちの好きなことを、私には想像もつかないような覚悟で貫いています。

 

私には、いつだって笑顔で私たちの前に立とうとする彼らを信じて応援することしかできません。
しかし私のそれは「いつまでもステージに立っていてほしい」というものではありません。あまりにもつらく苦しい思いをして、彼ら自身が「辞めたい、ステージを降りたい」と言うのなら、私はそれに納得しようと決めています。これはどこの界隈にいても同じ思いです。

 

だから私は彼らが納得して決めたスケジュールには一言だって文句は言いたくないし、信じている彼らが決めたスケジュールなら応援します。

 

苦言を呈するのが悪いことだとは思いません。むしろそれは彼らをとても大事に思っているからこその心配だと思います。どんな感情だって間違ってはいません。

 

私はこれからも、あの日ステージで輝いていた、そしてこれからも輝いていくであろう彼らを信じて応援したい。それだけです。

 

 

 

 

ここに書いてあることは、すべてMeseMoa.に出会ってから感じたことです。
彼らを知ってから、たくさんの素晴らしい人たちと出会い、かけがえのない体験をし、それまで考えたこともなかったことに興味を持ちました。
飽き性で新しいものが好きな私は、もしかしたらいつかMeseMoa.から離れて新しいなにかに没頭することがあるかもしれません。それでも彼らから頂いたものの輝きが鈍ることはないし、彼らに出会っていたからこそ興味を持てるものだってたくさんあるはずです。


ありがとうMeseMoa.の皆さん。
これからも、しばらくの間よろしくお願い致します。